第89回 日本泌尿器科学会総会 プログラム

pulse幅の変化に伴うHo:YAG LASERの特性

東京都立豊島病院 泌尿器科 日本大学
山崎 利彦、野垣 譲二、吉田 利夫、石田 肇、岡田 清己
 
【目的】経尿道的砕石術(TUL)には様々な砕石装置が存在し、そのひとつにLASERがある。しかしLASERは、
波長やpulse幅などの特性は固定式であり、その効果は発生エネルギー量(出力)、照射時間およびfiber径に
依存していた。最近開発されたpulse幅可変式のHo:YAG LASER発生装置を用いて、pulse幅と砕石効果、衝
撃波、発生エネルギーなどの関係を研究した。また臨床例約40例に対しTULを施行し、安全性を検討した。
【方法】Ho:YAG LASER発生装置にHERAEUS社製SPHINXHo40を用いた。pulse幅を変えて標準結石モデルに
水中で照射した。また、発生エネルギーと衝撃波の強さをpulse幅ごとに測定した。臨床例は約1年間の40例
の尿管結石に対しTULを施行した。
【結果】Ho:YAG LASERにおいては、pulse幅と発生エネルギー、衝撃波の強さは密接に関係しており、結石
破砕にはpulse幅の短い設定が有利であった。臨床例でも良好な破砕効果を得た。