合同発表会が開催されました

●会長の挨拶

会長:西野 弘 この「2001年未来基金」とは、ちょうど3年前の6月に発足をいたしました。

 発足にあたって、この同じ会場でビル・ゲイツさんが1時間ほど彼が思っている未来の教育について話をしていただきました。これはビル・ゲイツさんが日本で初めて「マイクロ・ソフト」という言葉をいっさい使わないスピーチでした。彼が本当に日頃思っている教育についての考えを話してくれました。その時点でこの会が発足し、その後約10名の運営委員を選び、その中で皆様から応募いただいた企画書を選考させていただき、1999年から助成を開始しました。

 「2001年未来基金」という名前は、2001年で21世紀になりますので、それまでにすべてを使い切ってしまおうというところからつけました。21世紀の何かのヒントになるような、学びのヒントになるようなものをたぶん皆様が活動の中で気づき、実践を通してまた我々にも示唆をしてくれるのではないかなという願いをこめました。今の教育の現場というのは、皆様日々お感じになっていられるように、非常に大きな変化と課題の中にあります。新しいテクノロジーがどういう変化と楽しみと喜びをもたらすのかということが大きな課題だと思います。皆様の実践の中で何が起こるかを感じていただきたいと思っております。これから、各助成の団体の方々に9分間という非常に短い時間ですが、それぞれのプロジェクトについて説明をしていただきます。プロジェクトに対しての評価をご自身でもしていただきたいのですが、お集まりいただいた方々にも各プロジェクトについて評価をしていただきたいと思います。

 今の時代、自分がやったことをきちんと評価をしていく、それに基づいてまた次に向かって前進をしていくというプロセスが非常に大事だと言われています。本日の発表の内容をきちんと評価していただきたいと思います。評価をお互いに行なうことによって、評価の結果を自分の中に入れ込んで今後の活動の中に生かしていただきたいと思います。それから、できるだけ皆様と交流され、是非いろいろな話をしていただきたいと思います。また、明日は、ワークショップで、皆様が感じる未来の学習環境というものについて積極的なご意見を出していただきたいと思います。私どもとしては、それをまとめ、皆様に配布させていただきたいと思いますし、関係の各省庁を含めて、関係機関にも是非その中のエキスは伝えていきたいなと思っております。デジタルネットワーク社会といいながら、実はパソコンなりいろんなデバイスのむこう側にある“顔”が、今日集まっています。是非アナログ的にこの1日を過ごしていただきたいなあと思います。