合同発表会が開催されました

●閉会の挨拶

 私がこの2日間で聞いた皆様の本当に力強い発表について感じたことをいくつかまとめさせて頂きます。1つは、社会がコネクテッドラーニングコミュニティになっていくのではないかということです。別に学校という現場だけではなく、生涯学習という言葉の通り、ひとりひとりが一生にわたって学習していく時代になっていくのだろうと思います。先生と生徒、それから会社でいえば社長と部長や新入社員とかという垣根がなくなり、相互が相互の強みを刺激し合いながら学んでいくような社会になっていくのであろうと思います。ナレッジマネジメント(行動が伴う自らの知識)と、自らの結果から学んでいくということ。これが今まさに必要不可欠だといえます。 それから、個人のプライバシーの問題。携帯端末を普通の子ども達が持つ時代がすぐ目の前にきております。携帯電話の中に動画が動いて自由に送れるようになる時代がきますが、どこまでプライバシーという問題に学校側が対応できるのかということだけでなく、オープンになってしまうことを前提として、その上でどういうことをきちんとルールとして考えていかなければいけないのかという発想の転換が必要なのではないかと思います。

 それから、ITは、社会的になんらかのハンデを持つ人々にとり新しい窓や扉を開けていることは間違いありません。社会的にハンデを持つ人々が、ITという新しい道具を努力して活用されていることから私達は学ぶことがたくさんあります。私達は、社会的ハンデを持つ人々と相互に学び合い、新しいシステム、ソフトを作るなどして社会に対し還元をしていく必要があります。

 それから、足元を見つめる努力。例えば国際理解の話もでていましたが、国際理解の目的の1つに、「異質を理解していく」という、お互い認めて学びあうということがあります。その国際理解の為には海外の学校や子ども達とメール交換をして国際交流すればいいという学校も現実にはあります。私はもっと足元をみて理解しあうという意味では、まさに障害者であったり、病気が重くて学校にいけないといった身近な子ども達ともう少し相互学習を進めて頂きたいと思っております。ITというのは、社会的なハンデをもつ人達の新しい国際性の扉をあけることは間違えないと思います。アナログとデジタルという言葉がありますけども、人間はモノを知って行動する、行動を知ってモノを知る。この相互が相関的に動いて始めてナレッジベースというのが自分の体の中にできてきます。これはアナログとオンラインの両方の世界で同じです。自らが自らの意志で考えて行動するという人間が持つプロセスというものを、きちんと子ども達が持つことが非常に大事ですし、先生方もそれを持つことが非常に大切だと思っています。このプロセスは、この計画をどのように立てて結果的にどういうアウトプットを出したいのかという最初からきちんと計画を立てる、それから必ず行動を起こした後にレビューをする。レビューをして次の行動につなげるという課程そのもののことです。常にこのプロセスを自分の中にもって、自分も自分で評価し他人にも評価してもらうことが非常に大切だと思っております。

 最後になりましたが、半年前にお会いした方々もいらっしゃいますがこの半年の活動の中で本当にまた新しい発見なり苦しみなり喜びを体験されたのだなあとひしひしと感じました。さらに楽しいプロジェクトを是非皆様に考えていただけたらなと思います。

 2日間ご苦労様でした。これで閉会の挨拶とさせて頂きたいと思います。どうもありがとうございました。