コミュニティ・フォレストを提案します

 コミュニティ・フォレストとは

 

コミュニティ・フォレストは、川の上流に住む人と下流に住む人とが協働で作る<協働の森>です。

地域の活性化を望む山村と、自然の中に入り込んで安らぎたい都市とが手をむすび、豊かな自然環境の中で時が過ごせるような『協働の森』を作って行きます。

森は、“人の手”を入れることによって、野草など植物の種類が増え、それに引き寄せられて虫や鳥が集まり、多様な生物の住家になります。逆に、手を入れなければ、暗い林を好む木が生い茂り、木の種類も少なくなり、暗い森になってしまいます。生活の場に近い森は、手を入れることで、豊かな自然が出現するのです。私達は、山村も都市も自らの汗と知恵を寄せ合って、消費文化では得られない、モノを生み出し、五感で楽しむ喜びを共有すべく森づくりに取組み、更に、“森の恵み”を利用した手作りのモノや文化の創造に取組み、新しい“森の暮らし方”の提案もしていきたいと考えています。

21世紀を目前にして、我々は少子高齢化という現実を前に、“モノの豊かさ”より、“幸せ”を求めるようになったといわれます。自己実現だけを考えるのではなく、他者へも配慮した『自他共生』という生き方、際限なく欲望を追い求める社会より、それで十分とわきまえる『知足社会』をやさしいと感じます。子供達にこうした考え方を伝える場として、“多様性に富んだ豊かな森” は貴重なフィールドとなるでしょう。また、“所有”から“利用”へ、“モノ・カネ”から“トキ(時間)”へと価値観が変り、我々は、もはや“モノを購入するのは、おカネだけではない”と考えます。

新しいライフスタイルでは、労働力の提供によって、みんなが“幸せ”になる環境を作り出すことが可能です。コミュニティ・フォレスト運動では、このテーマでも実験を試みる予定です。即ち、コミュニティ・フォレストを実現するのは、“人と人”のつながりです。多様性のある森の復活には時間が掛かります。

我々はコミュニティ・フォレスト実現のベースとして、無限の交換財である“労働力”を中心に置くと共に、運動の持続性と広がりを期待して、“エコマネー”の仕組を取り入れます。心と心をつなぐ温かいおカネ“エコマネー”を交流させながら、新しいライフスタイル実現の場である“コミュニティ・フォレスト”を作っていきたいと考えます。

上流の方、手を挙げて下さい。21世紀森林化社会の“コミュニティ・フォレスト”づくりにはいろいろな手法があると思います。ご一緒に考え、実践していきましょう。

 


 


ご意見、ご質問

mmn@mars.plala.or.jp