Ho:YAGレーザーとは-2

・レーザー技術に関する研究、レーザー装置に関する各種インフォメーション

レーザー技術

文献

　　レーザー治療の基礎技術

荒井恒憲

技術インフォメーション

医療レーザー装置

レーザ媒質	励起方法	波長μm	市販されている装置の最大出力	レーザー発振	石英ファイバ一の使用	医療応用
Excimer(XeCl）	放電励起ガスレーザー	0.308	数100mJ／Pulse	Pulse	可能	血管形成術・ TMR・PRK
Dye（Coumarin）	ランプ励起液体レーザー	0.504	数100mJ／Pulse	Pulse	可能	結石破砕術
Nd：YAG＋KTP	Nd：YAGの第2 高調波	0.532	20W	準CW（数kHzの Pulse）	可能	外科・内視鏡下手術
Ar	放電励起ガスレーザー	0.488/0.514	4W	CW	可能	眼底凝固
Dye（Rhodamine）	ランプ励起液体レーザー	0.585/0.590	2J／Pulse	Pulse	可能	血管腫
Dye（Rhodamine）	ランプ励起液体レーザー	0.63	数１０mJ/Pulse	Pulse	可能	PDT
Ruby	ランプ励起固体レーザー	0.694	8J／Pulse	Polse	可能	色素系皮膚疾患
Alexandrite	ランプ励起固体レーザー	0.755	2J／Pulse	Pulse	可能	色素系皮膚疾患・結石破砕術
LaserDiode	半導体レーザー	0.65～0.69	10W	CW	可能	PDT
LaserDiode	半導体レーザー	0.78～0.82	60W	CW	可能	外科・内視鏡下手術・低出力レーザー治療
LaserDiode	半導体レーザー	0.94～0.98	60W	CW	可能	外科・内視鏡下手術
Nd：YAG	ランプ励起固体レーザー	1.064	100W	CW(Pulse可能)	可能	外科・内視鏡下手術
Tm：YAG	ランプ励起固体レーザー	2.01	市販製品なし	Pulse	可能	なし
Ho：YAG	ランプ励起固体レーザー	2.08	2J／Pulse(80W)	Pulse	可能	外科・内視鏡下手術
Er：YAG	ランプ励起固体レーザー	2.94	1J／Pulse(20W)	Pulse	不可	歯科・皮膚再建術
CO2	放電励起ガスレーザー	10.64	100W	CW(Pulse可能)	不可	外科手術

・レーザーの応用に関する研究紹介

ホルミウムYAGレーザー科別適応症例及びパワー設定値

科別	適応症例	標準パワー	上限パワー設定値
泌尿器科	結石砕石　PNL	1.0(joules)　x10(pulse)　10.0(Watt)	1.2(joules)　x15(pulse)　18.0(Watt)
	TUL	0.5　　x5　　2.5	0.8　x10　8.0
	膀胱結石	0.5～1.0　　x5～10　　2.5～10.0	0.8　x10　8.0
	膀胱腫瘍	1.0　　x5　　5.0	1.2　x10　12.0
	尿管狭窄等の軟部組織	0.5～1.0　　x5～10　　2.5～10.0	1.2　x10　12.0
	腹腔鏡下手術	1.0　　x10　　10.0	1.0　x15　15.0
口腔外科	TMJ 変形性顎関節等	0.5　　x5　　2.5	0.8　x10　8.0
口腔外科	舌腫瘍	0.8　　x15　　12.0	1.0　x20　20.0
耳鼻科	マイクロラリンゴ白斑症、肉芽腫	0.5　　x5　　2.5	0.6　x8　4.8
	鼻内手術慢性副鼻腔炎	0.5　　x5　　2.5 （鼻腔内深部、眼底付近） 0.6　　x10　　6.0 （浅い部位のポリープ）	1.0　x10　10.0
	舌腫瘍	0.8　　x15　　12.0	1.0　x20　20.0
外科	内視鏡処置気管支腫瘍胃内出血　等	0.5　　x10　　5.0	0.8　x10　8.0
外科	腹腔下鏡手術	1.0　　x10　　10.0	1.0　x15　15.0
胸部外科	肺膿腫、気胸	0.5　　x8　　4.0	0.8　x10　8.0
婦人科	腹腔鏡下手術　子宮内膜症　骨盤内癒着　子宮外妊娠	0.8　　x8　　6.4	1.0　x15　15.0
	子宮頸部の円錐切除	0.8　　x15　　12.0	1.0　x20　20.0
	ヒステロスコピー子宮内膜症	1.0　　x10　　10.0	1.0　x15　15.0

　　

＊以上は、標準値の目安となるものです。参考として下さい。

＊全ての数字は組織にコンタクトさせた場合ではなく、1mm程度離れたニアニンタクトを基準としています。

＊手術開始時は低出力設定とし、組織反応を見ながら設定値に上げて下さい。

＊的応症例には、代表的なものを上げています。